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むぎょっていこう

むぎょの日常と遊戯王と腐女子ネタの長文。

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腐女子は作品快楽を底上げする達人


 むぎょだよ。いい記事を見つけた。

tm2501.hatenablog.com



 言うなれば「コンテンツをもっと楽しむ方法論」というものが載っていたのだけれど。

   1. 作中に出てきた諸要素を調べて学び、「知識」と「実感」でもって物語快楽を底上げする


    2. あらゆる「人物」「キーワード」に視点を切替ることで、単一な作品印象から多面的な作品印象を掴みとっていくことが出来る。さらには他者の視点をインストールすること、その幅をより広げられる


    3. ガッツリ対談することは楽しい

 

 

 これ、腐女子がほとんど全部やってるねえ!

 ということで、この記事に沿って腐女子なりの楽しみ方を紹介するよ。 

 

もくじ

 


①作中の要素を調べて、学ぶ

作中に出てきた諸要素を調べて学び、「知識」と「実感」でもって物語快楽を底上げしていきます。


 これはスポーツものがわかりやすいかも。弱虫ペダルの人気でロード女子の人口が増えたらしいね。
 ちょっと調べるとわかるんだけど、ロードバイクって結構なお値段するんだよ。付属品含めたら平気で6ケタいくんだよね。その場のノリで買えるほど安い買い物ではないはずなんだけど、作品へ入れあげるとやっぱり欲しくなっちゃうんだろうね。

 

ロードバイク (スコット) CR1 PRO 105

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 むぎょはもちろんデュエルだよ……現実だと死神代行や悪魔の実の能力者になるのはムリだけど、デュエリストにはなれるんだよ……!(もちろん人の魂をどうこうはできない)
 やっぱりアニメと違うところはあれど、コンボの決まった喜びとかプレイングミスの悔しさとか、作品に対してある程度の理解や思わぬ視点などを手に入れられるのはいいよね。「ああ、あのときはこんな気持ちだったのかな」と思いを寄せることができる。



②視点を切替、追加していく

ある視点では分からなかった事が別方向から捉える事で面白みを増したり、モノクロから色鮮やかな景色へと切り替えることだって可能です。

 
原作沿いの妄想、あるいは同人誌の発行がこれにあたるね。


a)あらゆる人物に視点を合わせていく

主人公に限らずヒロイン、敵、脇役といった作中に登場するあらゆる人物に視点を合わせていきます。

 彼の目に映る世界はどんな色をしていたのだろうか。極彩色? パステル? それとも、血みどろ?
「あのとき、あのキャラはこう思っていたんじゃないだろうか」という妄想の全てがこの一文に集約される。行動やセリフではっきりと描写されていないところはモロ捏造というか腐女子の腕の見せ所というか。キャラの目から見える世界を想像するのめちゃくちゃ楽しい。
 恋愛感情の捏造は一般的にあまりいい顔をされないんだけど、こちらにいわせれば明確にヘテロ描写されてないなら考察の余地ありだと思ってるよ~。ヒロインに恋してる少年の嗜好を捻じ曲げてわざと破綻させる楽しみもあるけどね。

 

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b)作中キーワード

例えばゲーム『いろとりどりのセカイ』ならば、作中に登場する「祈り」「約束」「願い」「恋」のキーワードのうちどれをメインとして"視る"かで受け取る 物語が大きく変わってきますし、別ベクトルの「偽善」「自己満足」に焦点を合わせるならば本作品の持つ美しさが粉々になるので爽快です。



 これは同人誌というよりより考察・妄想寄りかな。


 例えば遊戯王ZEXALを「星」というキーワードで読み解いてみよう。

 敵勢力である異世界・バリアン世界の「バリアン七皇」という敵軍団の名前は、北斗七星のそれぞれの星の名前からとられている。ナッシュというキャラの元になった星「ベネトナシュ」は、北斗七星のひしゃくの部分を棺になぞらえて「大きい棺台の娘達の長」を意味する。
さらに、ナッシュのエースカード「No.101 S・H・Ark Knight」の解説を引用する。

 

 


引用

「アーク(Ark)」とは、後述の台詞にもみられるように「方舟」である。

    * ジャンプでは「怒り、嘆き、悲しみを背負った名誉の方舟」と紹介されている。
ナッシュ自身も「戦火に焼かれ怒り、悲しみを抱えたままバリアン世界へと流れ着いた魂を背負う者」であり、このカードはまさにナッシュ自身の象徴でもある。

中略
エクシーズ召喚の際の台詞は、「現れろ!No.101!満たされぬ魂を乗せた方舟よ。光届かぬ深淵より浮上せよ!S・H・Ark Knight!」

遊戯王カードWiki - 《No.101 S・H・Ark Knight》

 


 方舟が棺とみなされているところが興味深いよね。
 このカードは「相手モンスターを自分のパーツに組み込む」という効果を持っており、まさに相手の魂を乗せる方舟かつモンスターの死骸を収める棺となっている。
 遊戯王のネーミングデザイン、特にアニメに登場しているものは凝っているのが多いから考察がはかどるはかどる。

 さらにナッシュの所属するバリアン世界と戦争しているのがアストラル世界なのだが、「Astral」という単語は「星の」「星のような」という意味を持つ。
 そして先述の通り、バリアン七皇は星の名前が元ネタ。

そう、バリアン世界とアストラル世界は元々一つの世界だったのだ……
 アストラル世界が魂のランクアップを目指す際に、欲望は不要として切り捨てた世界がバリアン世界ということが後に明かされる。……とまあこんな風に、作品のストーリーとネーミングはこんな形でリンクしていた。

 遊戯王ZEXALには「諦めないチャレンジ精神」や「事象の書き換え」など興味深いテーマが山ほど詰まってるけど、「星」というささいなキーワードからでもこれだけの情報量を引っ張ってこれる。伊達に20年続いてないな、さすが遊戯王。

 腐女子というより単なる遊戯王考察になってしまったのだけれど、無理やり腐の方向に寄せるなら「ナッシュが棺に閉じ込めたいのは誰?」という問いを投げかけることで全てが腐っていくよ。私はナッシュ関連のBLは結構ノーマーク(ナッシュ×メラグ 男女CP推し)なんだ、スマンな。



c)視点をインストールする

やり方は簡単で、他人の感想記事を読んだり批評集を漁ればいいだけです。他人の感想はすなわち「新しい視点」の宝庫なので、その中で気に入ったものを覚えて実践していくことで自分の中にインストール可能です。



 これはもちろん、ネットの作品を読んだり同人誌を購入したりすることに該当する。
 ほのぼのした作品の欝考察を見て「こんなに陰惨な味方があるんだ! 新しい!」となることもあるし、逆も然り。暗い作品のキャラクターをなんとかして幸せにするべくほのぼのした日常世界に放り込む手法は何度もとられている。

 アニメ遊戯王だと放送直後にTwitter上で議論が始まり、コラ画像や考察の資料引っ張ってくるのが早い早い。まさに集合知。そして放送終了後は最低でも1時間以上考察に費やされているからね……自分が何もしなくてもリツイートでむちゃくちゃおもしろい考えが回ってくるからTL警備員やめらんない!

 
③誰かと、ガッツリ作品対談する

作品は視聴して終わり。

でもいいと思うんですが、たまーに視聴後に心がもやもやして「誰かと話さなきゃ!いや話したい!」と思う作品に出会うときがあります。

そんな時は、親しい人と時間をかけてガッツリガッツリお話してみると濃厚な体験を得られるはずです。



「今週のアレ見た?」「BLだった……あれは完全にデキてた」「腐女子のやることない……」「尊い……」
 腐女子仲間との萌え語りがこれにあたる。Twitterのリプライ、スカイプ、お絵かきチャット、オフ会……意見の交換は様々な媒体で行われる。
 ネットワークのない時代のオタクは文通やオフ会のみ。現代からすればハードモードな環境だが、萌え語りの熱意の濃度がハンパなかったんだろうな~と思う。今でこそ簡単に感想をやり取りできるようになったが、よっぽど好きでたまらない作品でなくともある程度は気軽に話せる。一筆したためたりコミケに申し込んでまで、わざわざ手間をかけてコミュニケーションしたい――多くのオタクをそこまで駆り立てた作品こそが、今でも名作として語り継がれているのではなかろうか。

 

コミックマーケット 88 カタログ

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 文章や音声のみもいいけれど、やっぱり対面で話す方が濃度も偶発性も段違いな気がする。
 ジャンル繋がりのオフ会をいくつか経験させてもらったけど、同じ作品を見ているから単純に話が早いし、違う視点を持っているから思わぬ考察が飛び出したりする。企画会議におけるアイデア出しがノリに乗ってるところを想像してほしい。
 オタク特有のベラベラと大声で早口でまくし立てる喋り方になってしまうため、個室居酒屋やカラオケが重宝される!


プラスアルファ……④「捏造・if妄想を考える」


 ぶっちゃけ上の3項目だけじゃ足りないなあと思って、むぎょなりに補足をしてみるよ。

 原作沿いの作品考察はもちろん楽しいし大切だけど、最初から最後まで原作をそのまま受け取らなくてもいいと思うの。
 パロディや捏造、if妄想だってコンテンツの楽しみ方の一つだよね、という二次創作を愛する典型的な腐女子の考えなんだけどね。
「もしもあのキャラが生きていたら物語の結末はこうなっていた」
「もしも作品の舞台が江戸時代ではなく現代だったらこうなっていた」
「もしもあのキャラがこのキャラに惚れていたら……」
 分岐は無数にあるし、似たような分かれ道でも人によって微妙に違う結末にたどり着く。


よく言われるのが「キャラの性別を変えたらそれはただのオリジナルキャラ」「キャラの性別を変えて愛せなかったらそれは本物の愛じゃない」とかいう不躾な意見。性転換ifはそんなに好きではないのだけれど、ここでついでに反論しとこう。

 元々の性別から逆転させるということは、物語世界という「関数f(x)」の中で主人公の性別という「変数x」の値を変化させることだと私はみなしている。
 変数の値が変動すればもちろんはじき出される結末「演算結果」は変わるが、関数そのものが変質するわけでもなし。xの数値を色々と弄ってみることで、f(x)の理解が進むことだってあるだろう。それは決してオリジナルではないし、ましてや無意味なことでもない。

 


むぎょのまとめ

 こんな感じで、腐女子は作品快楽を底上げする方法をたくさん知っている。先達の腐女子が楽しんでいる様を見て無意識に学んでいっているのだ。
 コンテンツの楽しみ方はそれこそ無限に広がっている。私たちがまだ見ぬ楽しみ方も、未来にきっとあるだろう。
 腐女子以外の人たちにも参考になればいいな。



おわり

 

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 どうしても世に広めたい、共有したい濃密な解釈があるからオタクは同人誌を出し、解釈で殴るのだ