むぎょっていこう

むぎょの日常と遊戯王と腐女子ネタの長文。

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【刀剣乱舞】タッグフォースのAIと擬人化作品の魅力、その関係性【遊戯王】


むぎょだよ。ゲーム楽しい。

遊戯王タッグフォースSP、ボチボチ進めてます。

タッグフォースSPとは?~
様々な遊戯王キャラと親密になり、スチルを手に入れるゲーム
※ただし、好感度を上げる手段はデュエルのみ
タッグフォースシリーズの異名は「カードゲームのできるギャルゲー」

 

タッグフォースSPはダウンロード限定販売です。ここで買えます。)

 遊戯王ARC-V TAGFORCE SPECIAL - PlayStation®Store

 


とりあえず歴代主人公は全てクリア、ARC-Vの権現坂もなんとかクリアして、今は柚子ちゃん口説いてます。かわいすぎる。
難易度は遊馬のみ簡単モード、その他は難しいモードでプレイ。

うん、もう何度も言われてることなんだろうけど、AIがアホすぎてもはや愛らしいよね。
タッグフォースのデュエルは2vs2ではなく1vs3が基本」なんて格言もあるくらいには、AIが予測できない動きをする。
まあこれは遊戯王カードが複雑すぎるのがいけない。膨大なカードプールと分かりにくいルール、人間ですら網羅できないルールやプレイングを、機械がまるっと再現しようとするのが結構な無茶です。ルールは一見複雑そうで複雑だぜ!

デュエルシミュレーターとして使い勝手が格段にいい、というわけでもなく、ゲーム発売後に登場した新規カードには対応しない。
それでもこのゲームが愛され続ける理由がある。

そしてそれは、昨今の「擬人化キャラブーム」にも通ずるところがある、と考えている。

 

まずは遊戯王ゲームのAIについて。後半からヘタリアと刀剣乱舞、艦これにもちょっとだけ触れながら擬人化モノを語ってます。

 
タッグフォースのプレイングは大体以下の感じ。

遊戯さん私のエース二体を生贄にしてブラマジ出さないでwww
十代さん、メイン2のマスクチェンジでそのモンスターを出す意味がわからないwww
遊星さんはモンスターの効果だったりでもっと墓地を活用できるはずですwww
遊馬先生、まだ効果使えるホープをわざわざホープONEにするのやめてくださいwww
遊矢は攻撃力低いEMを攻撃表示で出さないでwww

とりあえず、主人公たちに対して言いたいことは以上。(権現坂はライオンハートの効果使おう? 柚子ちゃんはホープの効果使っていいんだよ?)

CPUとのタッグデュエルよりも、プレイヤーのみで対戦するシングルデュエルの方がはるかに合理的だ。ゲームをサクサク進められる。
しかし、シングルデュエルを黙々とやっている人は意外と少ない。AIの不可解な行動にイライラする層が存在するのは確かだが、それならばシングルデュエルをする人はもっといてもいいはずだ。
なぜわざわざ足手まといとも言えるCPUを引き連れてまで、タッグデュエルをするのか。
実は、その答えは先ほど説明した。

「AIがアホすぎてもはや愛らしいよね」

そう、愛らしいのだ。
愛らしい、「かわいい」は存外侮れないものだ。「カッコイイ」という感想は、対象の相手がかっこ悪い行動を何度もすれば胡散霧消する。だが一度「かわいい」と認識されてしまえば、かっこ悪い行動をしても丸ごと「かわいい」に包括される。
ドジなところがかわいい、変態なところがかわいい、ゲスなところがかわいい、何してもかわいい。どんな欠点も盲目的に肯定することができる言葉、それが「かわいい」という感情の威力だ。

AIをラッピングするキャラは、とぼけた戦略を大きな魅力に変える。
例えば昔のタッグフォースシリーズで、二代目主人公のライバルである「丸藤亮」は「カイザー亮」と呼ばれる凄腕のデュエリストという設定だった。プロデュエリストである「エド・フェニックス」というキャラもいる。
しかし、当時のAIも未熟だったらしく「バカイザー」「プロ(笑)」という不名誉なあだ名がつけられてしまう。彼らの「カイザー」「プロデュエリスト」という肩書きが期待値を引き上げ、裏目に出た形になる。
しかし、だからといって彼らの人気が落ちたわけでもなく、アニメやゲームの売り上げに影響したとも思えない。むしろ、ネタ的な意味で非常にオイシイ結果だった。未熟なAIがキャラという外観を持つと、意図しないギャップが生まれて魅力が増すという、誰も損をしない状況ができた。

メタい視点から見ればプログラムでありコードの集合体でしかないのだが、ゲームのプレイヤーにとってCPUはただのCPUではない。カードに魂を賭け、デッキに運命を預ける、血の通った一人のデュエリストだ。
タッグの組めるキャラはデュエル中に何度も喋り、優勢なときやピンチなときなどセリフのバリエーションも高い。使うデッキはもちろん、アニメで彼らが愛用するカードたちだ。
プレイヤーは、テレビの向こう側でしかなかったキャラと共に戦うことができる。おなじみのコンボ、エースモンスターを出すだけなら、AIは十分に再現してくれている。
それで十分だ。高度すぎる戦略はプレイヤーを置いてけぼりにする。ガチ勢はゲームより実際のカードで対戦するほうが楽しいからそうしている。わざわざゲームを買うのは、巧みなデュエルがしたいというより「デュエルするキャラが見たい」「キャラと一緒にデュエルがしたい」という、アニメキャラに寄った願いを叶えるためだ。
こういう意味では、「カードゲームのできるギャルゲー」という異名は一周回って間違ってなかったのかもしれない。

ルンバを買い換える人はあまりいないそうだ。社員が「新しい製品を買うほうが断然お安いですよ」といくら勧めでも、「この子を治してください」と持ち主が頼み込むことが多いという。
肉声のデータが入っただけのソフトは、その歌声に加えて緑色のツインテールをもってして、ネットのアイドルとなった。
機械に人格を見出すという構図は、今やそう珍しいものでもない。



さて、ここから後半戦。
タッグフォースのアホ可愛いAIの話から、最近の擬人化ブームへ。
ヘタリア艦これ、刀剣乱舞。これらのコンテンツが受けた理由は過去記事の中で説明した通りだ。
なぜ「擬人化されたキャラ」は魅力的なのか? 「普通のキャラ」との違いは、一体何だろうか?

彼らの大きな違いは、「元ネタがある」ということ。

当たり前だが、擬人化である以上擬人化キャラには元になる何かがある。先ほど例に挙げた作品の元ネタはバラバラだが、元ネタの特徴がキャラの特徴(外見、性格、関係性)にすんなり落とし込めているという点で、他の擬人化作品に比べ抜きん出ている。さらに過去記事で述べたように、ほとんどのキャラにある暗くてシリアスな設定から妄想を膨らませることができる。国、船、刀は命のやりとりと切っても切り離せないので、シリアス成分は十分だ。擬人化するモチーフとして優れた素材と言えよう。

二次創作にとって、キャラの設定は大切だ。
テニスの王子様」のキャラデータはどうでもいい項目満載だとの噂だが、それらの文字列は妄想を加速させる燃料となり、ファンの共通認識となる。要素一つ一つの点を結んで、二次創作の星座を描くのだ。夜空の絵は一人一人異なる図形で、様々な解釈として同じく空を見上げる者たちに発見を促し、楽しませてくれる。
忍たま乱太郎」の作者は定期的なファンミーティングを行っていて、そこから常に新しい設定が少しずつ公開され続けている。作者本人からの貴重な情報はネットを通じて即座に共有され、作品の世界観を広げて補強する。広がった分の空間から新たな物語が誕生し、宇宙にまた一つ新しい彩りを添える。

魅力的な設定というのは、とても難しい。ウケ狙いでツンデレなヒロインを作っても、ツンデレになった背景や必要性などに消費者が納得できなければそのキャラはただの濫造品だ。先人の生み出した素晴らしいツンデレキャラの下位互換にしかならない。
ストーリーをより魅せるためにキャラを磨きたい、キャラを磨くためにはしっかりしたストーリーが必要。どちらが欠けても、魅力的なコンテンツは生まれない。
「擬人化されたキャラ」の元ネタは優秀だ。国にも船にも刀にも、特徴と逸話がある。つまり、最初から「設定」と「ストーリー」が準備万端な状態でそこに置かれている。

 

ヘタリア Axis Powers

ヘタリア Axis Powers

 

 
ヘタリアは元々2chの軍事版などで見られるジョークなどが元になっているので、性格は「テンプレートな○○人」だ。イタリア人はヘタレでドイツ人は真面目で日本人は何を考えているのかわからない。髪や服装などはもちろん国特有のものになっている。
敵対関係にある国はケンカしているし、同盟関係の国はよく一緒にいて、財政危機に陥ると風邪を引く。教科書に書いてあることがそのままキャラの設定であり、世界情勢の動きがリアルタイムのストーリーになるというお化けコンテンツだ。

 

 

 
艦これは「全員美少女」という縛りがあるものの、装備や関係性は史実に忠実なものがほとんど。戦争に使われたがゆえに、シリアスな逸話に事欠かない。外国と実際に戦っていたから、バトル漫画の文法も持ち込もうと思えばできた。技術の粋を集めた兵器でもあるので、工業方面からの雑学も出てくる。

 

 


刀剣乱舞-ONLINE- - オンラインゲーム - DMM.com


そして刀剣乱舞。鞘や飾り紐などの外見はもちろん反映されている。金色の鎧から「ゴールドセイント」のあだ名を持つ「蜂須賀虎徹」は、元ネタの刀を見れば納得の姿だ。(リンク先は模造刀です)さらに、名前のある刀は大概国宝や重要文化財などの美術品であり、それ相応の伝説が残されていたりする。ストーリーに関しては、兜割りの伝説を残したという質実剛健な「同田貫正国」や、主人の腹は切らないが鉄器は切るという「薬研藤四郎」等、ドラマチックな物語がそこら中に転がっている。さらに言うと、「五虎退」という短刀が自らの逸話に言及している。「虎を五体退けたという調子のいい話をつけられたけど嘘なんです」と。

国も船も刀も、元を辿ればただの物や概念だ。元々それ自体に興味のある人間からは愛されるが、それ以外の人間からは深い知識もあまり歓迎されない。
しかし、それらが「キャラ」になるとどうだろう。学生は世界史を勉強しだし国際情勢に一喜一憂するようになる。軍事港のイベントに人が集まり、同人イベントで地元民がホタテを振舞う。刀目当てで美術館に人が殺到し、日本刀の解説書が増刷される。
元ネタに関連するドラマチックな知識は些細なものでも即時拡散され、キャラの魅力を深めるものとして感謝されるようになる。

物や概念といったものが、キャラという人間の姿を得ることによって、まったく新しい捕らえ方をされて人々に好かれる。
これが、タイトルで述べた「タッグフォースのAIと擬人化作品の魅力、その関係性」です。
パソコンを動かすのにコマンドを打ち込むのは技術者だけです。一般人はマウスやタッチパネルといった親しみやすいデバイスで繊細な機械を操ります。

人間で重要なのは外見ではなく中身、ともいいますね。ですが、物や概念に興味を持ってもらうには人間としての外見を取ると非常に有効であることがわかりました。
内包されたドラマをよりわかりやすく表し、欠点すらも人間味という魅力に変える。「人の姿を取らせる」という行いは、私たちが想像している以上に、絶大な力を持っているのかもしれませんね。


おわり(有機物とか無機物とかの擬人化来たら、参考書とかにもかこつけられて結構な展開ができそう)

もう一度だけ貼るからみんなダウンロードしようぜ! 3000円で全部のカード使えるのはスゲーいいから!

 遊戯王ARC-V TAGFORCE SPECIAL - PlayStation®Store

 

 (こっちはまだ買ってない)